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【今年もやります校長・副校長面談】
- 2025.10.21
学園ドラマに登場する校長先生はたいてい悪い人です。悪くなくても頭の固い分からず屋さんとして描かれがちです。副校長先生や教頭先生は校長のコバンザメとして若者の未来に嫌味を言う役になっているようです。
そんな学園の管理職に若い先生や生徒たちが抵抗して、ギャフンと言わせるのが学園ドラマの定番です。まさに勧善懲悪でスカッとしちゃうのであります。
お陰さまで世間の方々からなんともビミョーな目で見ていただくハメになりまして、私も生徒からラスボスとか言われる時もあったりして、倒されること必至なのであります(苦笑)。
今の教育界でも「大人は悪で子どもは善」という図式が流行しているようで、悪い大人が子どもの未来を潰しているという論調が主流になっています。待って待って、大人だって素敵な人は一杯いるよ。「魅力的な大人だってたくさんいるからね!大人って楽しいし、悪のレッテルは勘弁してくださいよ!」と私は虚空の雄叫びを発していたりする訳です。
ハイ、また前置きが長くなりました。
そんな訳?で今年も始まりました、高校1年生の校長・副校長面談。
私と副校長先生の2人で分担しながら、1人1人と行きたい大学や就きたい職業なんかを話し合います。


もう何年も続けていますが、その時々の世相が反映されていたりして、これがまた楽しい。
ここ数年のキーワードは『多様化』でしょうか。
「みんな違ってみんないい!」が定着しつつありまして、翠陵生の数だけいろんな進路を答えてくれます。
趣味や特技を活かす、未知なるものに夢を馳せる、世界にババンと飛び出す、人助けでみんなを笑顔にする、安定して暮らす、一攫千金を目論む、まさに多種多様。大学でも文系・理系の区別が薄れてきていると聞きましたが、文理のどっちにも分類できないような新しい進路を考えている子もたくさん出てきています。「まだハッキリとしていませんが」と断りながらも、自分の未来を想像してワクワクしてる彼らの顔が大好きです、これからの人生を選択できる若さってイイネ!
面談でよく聞かれる質問は「先生はどうして教師になろうと思ったのですか?」です。
大人が職業に就いた理由を聞くことで、少しでも自分の進路の参考にしようっていうことですね。私は中一の時に担任だった先生に影響を受けまくって、教師になりたいと思いました。その先生との出会いがなかったらきっと違う職業だったと思います。先生は大学出たての新卒でした。クラスでしゃべる時も緊張してるのが僕らに伝わってきたり、叱り方もぎこちなかったり、その生真面目さに僕らは反発したりしましたが、古い価値観を押しつけることなく僕らといつも一緒にいてくれました。先生は社会科でバレー部顧問で、気付いたら私も全く同じ道を辿って先生を追いかけていた気がします。他の職業もよく知らないままこの世界で生きてきたけど、何年たっても毎日が楽しくてしょうがないし、我が人生に悔いなし!であります。
職業ってこうした偶然の出会いがきっかけになることが多いのかもしれませんね。
たまたま出会った人が〇〇だった、たまたま親の仕事が〇〇だった、たまたまYouTubeで〇〇を観た、たまたま本で〇〇を知ったとかね。
翠陵生よ、何がきっかけで未来が拓かれるかなんて誰にも分かりませんぞ。
興味のある事もない事も、いろんな偶然を大切にすれば、きっとヒントになりますぞ!
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